人びとの「移動」を支える公共交通機関の一翼を担うバス事業において、ジェイ・バスが安全かつ高品質で快適なバスを提供するためには、バスの生産に必要な部品の供給をしていただく仕入先様の協力が不可欠です。
ジェイ・バスはさまざまな機会を通じてビジネスパートナーである仕入先様と積極的に交流し、共に成長できる活動を続けていきます。
地球規模で進む温暖化に起因する異常気象や地震などの自然災害に備え、サプライチェーンの見える化を進めています。2020年度からの中小河川のハザードマップ作成義務化に伴い、サプライヤー洪水ハザードマップを更新、対象サプライヤーを200社(297拠点)から389社(507拠点)に拡大しました。2025年度にはサプライチェーンマネジメントサービスを導入して、仕入先様のご協力もいただきながらさらに強化していきます。
地球環境保全が人類共通の最重要課題の一つであることを認識し、環境に配慮し地域に調和できる工場づくりと、社会を豊かにするバスづくりを目指し、環境活動を行っています。
カーボンニュートラルについても、今後、具体的な取り組みについて株主方針をもとに課題化し、国際的なCO2排出量削減の流れに対応していきます。2025年度は、前年に行った仕入先様のエネルギー管理状況調査結果を分析し、今後の取り組みについて検討していきます。また、より排出量の少ない材料・工法への置き換えについて設計部門や仕入先様と協力しながら進めていきます。
こちらからグリーン調達ガイドライン(PDFファイル)をダウンロードすることができます。
「グリーン調達ガイドライン」PDFダウンロード(251KB)
2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類へと移行されたことを受け、7月には4年ぶりとなる対面での協力会総会を開催しました。
多くの仕入先様に参加していただき、参加された皆様からは「開催していただいて良かった」との声をいただきました。
2024年10月には講演会およびトップ懇談会も開催しました、こちらもコロナ禍前と同様に多くの方に参加いただきました。
調達方針説明会についても、2025年度は5年ぶりとなる対面での開催を予定しています。
また2024年度には、仕入先様とのさらなる連携の強化・共存共栄を目指し、「パートナーシップ構築宣言」を発表しました。
各改善活動における表彰制度で、仕入先様のモチベーションの維持・向上に努めています。
品質改善や原価改善などで優れた成果を収めた仕入先様に対し、調達方針説明会にて表彰を行っています。
2024年度表彰はWeb会議での開催となったため、仕入先様へ個別訪問を行い表彰しました。2025年度は対面での調達方針説明会の開催を予定しています。
バス製造に使用している部品には、採用当時はバス以外の多業種でも需要があり安定調達できていたものが、年月が経つにつれ、他業種での需要がなくなり「バス専用部品」となっているものが増えています。ジェイ・バスではこれらを「ガラパゴス部品」と名付け、需要減による製品統合や事業撤退による生産中止といったリスクを回避するために、対象となる部品を抽出し製品変更を進めています。
実験評価などの採用基準を明確にするとともに、環境負荷物質の規格遵守についても仕入先様と連携し進めていきます。
調達部
部長秋山 鉱一
バスは完全受注生産のため、お客様ごとに仕様が異なり、使用する部品が多岐にわたっています。エンジンや足回り(シャシーユニットなど)は株主である日野自動車株式会社・いすゞ自動車株式会社から供給を受けていますが、それ以外の部品についてはジェイ・バスが約400社の仕入先様から調達しています。
昨今は人員不足による仕入先の廃業、物流問題、価格高騰等から目が離せない状況となっています。一方で、「環境」や「災害」をキーに電気バスの生産や燃料電池バスの開発、「運転手不足」や「事故」をキーに自動運転の技術革新が進んでおり、さらなる仕入先様との連携が大切になります。
ジェイ・バスは、ビジネスパートナーである仕入先様とのつながりを大切にし、高い信頼を得られるように行動するとともに、カーボンニュートラルなどグローバルな課題を理解し、共に成長し続けられる関係を築いてまいります。